愛猫との暮らし方
2026.02.17
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​​猫のブラッシングのやり方は?猫が嫌がる理由やおすすめの頻度・ブラシの選び方を解説

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愛猫が体を舐めて毛繕いをしている姿は、見ていてとても愛らしいですよね。でも、部屋に散らばる抜け毛や、猫が苦しそうに毛玉を吐いている様子を見ると、「もっとちゃんとケアしてあげた方がいいのかな」と心配になることもあるのではないでしょうか。猫のブラッシングは、見た目を整えるためだけでなく、愛猫の健康を守り、あなたとの絆を深める大切なふれあいの時間です。

この記事では、猫が嫌がらないブラッシングの進め方や、毛質に合った道具の選び方、どれくらいの頻度でやればいいかを詳しくお伝えします。読み終わる頃には、明日からのブラッシングが愛猫にとって「気持ちいい時間」に変わるヒントが見つかるでしょう。

この記事を読むと分かること

猫にブラッシングはなぜ必要なの?

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猫は自分で毛繕い(グルーミング)をする動物ですが、それだけでは取りきれない抜け毛のケアを、飼い主がサポートしてあげることはとても大切です。ブラッシングをしないでいると、猫が体調を崩したり、部屋の環境が悪くなったりすることもあるので、まずはブラッシングの目的をきちんと理解しておきましょう。

毛球症による嘔吐を予防するため

もっとも大きな理由は、お腹の中に毛が溜まってしまう「毛球症(もうきゅうしょう)」を防ぐことです。猫は起きている時間の多くをグルーミングに費やしますが、舌の突起に絡まった抜け毛を大量に飲み込んでしまいます。通常であれば便と一緒に排泄されますが、飲み込む量が多すぎると胃の中で固まり、吐き出せなくなったり、最悪の場合は腸閉塞を起こして手術が必要になったりするケースもあります。

毎日のブラッシングで余分な抜け毛を事前に取り除いてあげることは、愛猫を胃腸のトラブルから守るための直接的な手段となります。

【関連記事】猫が毛玉を吐くのは普通?『毛球症』との見分け方と予防法を解説【獣医師監修】

皮膚の異常やしこりを早期発見するため

ブラッシングは、愛猫の体をすみずみまで触って、健康状態をチェックできる絶好の機会でもあります。毛の奥にある皮膚の様子は、目で見るだけではなかなか分かりにくいものですが、ブラシを通すことで湿疹や乾燥、ノミやダニがいないかなど、早めに気づけます。

また、体を優しくなでながら触れていくので、脂肪の塊や腫瘍といった「小さなしこり」を早い段階で見つけられることもできます。普段から体に触れる習慣をつけておくことは、病気の早期発見や治療につながる、大切な健康管理の一つです。

飼い主とリラックスして交流するため

ブラッシングは健康管理だけでなく、猫と飼い主が心を通わせるコミュニケーションの時間にもなります。母猫が子猫を舐めてあげるのと同じように、優しくブラシをかけてあげることで、猫は安心して、飼い主への信頼や愛情を深めていきます。

特に、猫が自分では舐められない頭の後ろや顎の下などをブラシで撫でてあげると、気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らしてくれることが多いです。リラックスした時間を一緒に過ごすことで、猫のストレスが和らぐだけでなく、飼い主にとっても癒やしのひとときになります。

猫の適切なブラッシング頻度とは?

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「毎日やったほうがいいのか、それともやりすぎは良くないのか」と疑問に思う方も多いでしょう。適切な頻度は、猫の毛の長さ(短毛種か長毛種か)や季節によって大きく異なります。

以下の表に、猫種や時期ごとの目安をまとめましたので参考にしてください。

分類平常時の頻度換毛期(春・秋)の頻度備考
短毛種週に2回~3回毎日日本猫、アメリカンショートヘアなど
長毛種毎日毎日(朝晩2回推奨)ペルシャ、メインクーンなど
老猫体調に合わせて無理のない範囲でこまめにグルーミング不足になりがちなため補助が必要

短毛種は週に2回~3回

日本猫やアメリカンショートヘアなどの短毛種の場合、基本的には週に2回~3回程度のケアで十分です。短毛種は長毛種に比べて毛が絡まりにくいため、あまり神経質になる必要はありませんが、それでも抜け毛は発生します。スキンシップの一環として、愛猫が甘えてきたタイミングやリラックスしている時に、数分程度優しくブラシを通してあげる習慣をつけると良いでしょう。

やりすぎると皮膚を傷めてしまうこともあるため、1回の時間は短めに設定し、猫が飽きる前に終わらせるのがコツです。

長毛種は毎日のケアが必須

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ペルシャやメインクーン、ノルウェージャンフォレストキャットなどの長毛種は、美しい被毛を保つために毎日のブラッシングが欠かせません。長い毛は非常に絡まりやすく、数日放置するだけで脇の下や内股などに頑固な毛玉(フェルト状の塊)ができてしまいます。一度硬い毛玉になってしまうと、ブラシでは解けなくなり、ハサミでカットしたり動物病院で処置してもらったりする必要が出てきます。

また、毛玉ができると皮膚が引っ張られて痛みを感じるため、猫が触られること自体を嫌がるようになる悪循環に陥ることもあります。

換毛期は回数を増やして対応すること

春(3月頃)と秋(11月頃)の「換毛期」と呼ばれる季節は、気温の変化に合わせて冬毛と夏毛が生え変わるため、驚くほど大量の毛が抜けます。短毛種であっても毎日のブラッシングが必要になるほか、長毛種の場合は朝晩2回のケアが必要になることもあります。

部屋の中をフワフワと舞う毛を防ぐだけでなく、猫が大量の毛を飲み込んでしまうリスクが最も高い時期ですので、通常よりも念入りなケアを心がけてください。換毛期のケアを徹底することで、愛猫の嘔吐回数を減らし、部屋の掃除の手間も大幅に軽減できます。

猫のブラッシングではどのブラシを選べば良い?

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ペットショップに行くと多種多様なブラシが並んでおり、どれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。猫の毛質や用途に合わせて最適な道具を選ぶことが、ブラッシング成功への第一歩です。

短毛種:ラバーブラシや獣毛ブラシ

短毛種の猫には、皮膚への当たりが柔らかい「ラバーブラシ」や、艶を出す効果のある「獣毛ブラシ」がおすすめです。ラバーブラシはゴムやシリコン素材でできており、皮膚をマッサージする効果も高いため、ブラッシングが初めての猫にも受け入れられやすいのが特徴です。ゴムの摩擦力で面白いほど抜け毛が吸着しますが、やりすぎると健康な毛まで抜いてしまうことがあるため、力加減には注意してください。

仕上げに豚毛などの獣毛ブラシを使うと、体の表面についた細かいホコリを取り除きながら毛並みを整えることができ、美しいツヤが出ます。

長毛種:スリッカーブラシとコーム

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毛が長く量も多い長毛種の猫には、抜け毛をしっかりキャッチできる「スリッカーブラシ」と、毛並みを整える「コーム(櫛)」の併用が必須です。スリッカーブラシは「く」の字に曲がった細い針金が並んでいるブラシで、毛の奥の抜け毛を絡め取る能力に長けています。

ただし、針先が尖っているため、力を入れて皮膚に押し付けると猫が痛がりますので、鉛筆を持つように軽く握り、空気を含ませるように優しく動かすのがポイントです。全体をとかした後は、金属製のコームを使って毛玉が残っていないか確認し、毛並みをサラサラに仕上げてあげましょう。

ブラッシングを嫌がる猫にはシリコン製の手袋タイプがおすすめ

ブラシを見ただけで逃げ出してしまうような猫には、手袋の掌側に突起がついた「グルーミンググローブ」を試してみましょう。飼い主の手に装着して使用するため、猫にとっては「ブラシ」という異物ではなく、飼い主の「手」で撫でられている感覚に近くなります。

普段のスキンシップと同じように背中や頭を撫でるだけで、自然と抜け毛を取り除けるため、警戒心の強い猫への導入としておすすめです。まずはこのタイプで「触られること」に慣れてもらい、徐々に他のブラシへ移行していくというステップを踏むのも良い方法です。

正しい猫のブラッシング手順

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道具が揃ったら、いよいよブラッシングですが、いきなり背中からガシガシとかき始めるのはよくありません。猫を驚かせず、リラックスした状態を保つための基本的な手順を紹介します。

1.ブラシの匂いを嗅がせて安心させる

ブラッシングを始める前に、まずは猫にブラシの匂いを嗅がせて「これは危険なものではない」と確認させる時間を取りましょう。猫は初めて見る物体に対して警戒心を抱くため、いきなり体に触れるのではなく、鼻先にブラシを近づけて挨拶をさせてあげてください。猫が匂いを嗅いで、頬を擦りつけるような仕草を見せたり、興味なさそうに視線を外したりすれば、警戒が解けた合図です。

このワンステップを挟むだけで、その後のブラッシングに対する警戒心が大きく変わります。

2.背中や首周りから優しくブラッシングを始める

実際にとかし始める際は、猫が触られて喜ぶ場所、つまり首の後ろから背中にかけてのエリアからスタートします。猫にとって背中は自分でも届きやすく、また親猫や仲間に舐めてもらうことに慣れている場所であるため、抵抗感が少ないのです。毛の流れに沿って、優しくゆっくりとブラシを動かし、「気持ちいいこと」をされているという印象を与えましょう。

この段階で猫がゴロゴロと喉を鳴らし始めたら、徐々に範囲を広げて腰のあたりまで進めていきます。

3.敏感な腹部や足先は最後に触れる

お腹、足先、尻尾などの部位は、猫にとって急所であり非常に敏感な場所です。ブラッシングの最後に手早く行うか、嫌がるようなら無理に触らない判断も必要です。特に長毛種のお腹は毛玉ができやすい場所ですが、いきなりブラシを当てると驚いて噛み付いてくることがあります。猫が十分にリラックスして、お腹を見せるような体勢になった時にだけ、優しく撫でるようにブラシを通してください。

もし尻尾などを触られるのを極端に嫌がる場合は、無理にブラシを使わず、手で軽く抜け毛を摘み取る程度に留めておくのも一つの正解です。

猫がブラッシングを嫌がる時はどうする?

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どれだけ丁寧に手順を踏んでも、どうしてもブラッシングを嫌がって逃げたり怒ったりする猫もいます。そんな時に無理やり押さえつけて続けると、ブラッシング自体がトラウマになってしまいますので、アプローチを変えてみましょう。

【関連記事】「猫 飼うんじゃなかった」と感じる5つの理由と後悔しないための対策法

1回の時間を短く切り上げる

猫が嫌がる最大の原因の一つは「拘束される時間が長すぎること」です。1回のブラッシング時間を大幅に短縮してみてください。全身を一気に終わらせようとせず、「今日は背中だけ」「明日は右側だけ」というように、1分から3分程度の短い時間で切り上げます。「もう少しやってほしい」と猫が思うくらいで止めておくことが、翌日もスムーズにブラッシングさせてくれる秘訣です。

隙間時間にちょこちょこと行う「こまめなケア」の積み重ねでも、十分に抜け毛を減らす効果はあります。

終了後にご褒美のおやつを与える

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「ブラッシングを我慢すれば良いことがある」と猫に学習させるために、ケアが終わった直後に好きなおやつを与えてみてください。行動学で「正の強化」と呼ばれる手法で、ブラッシングという行為と、おやつという快感をセットにして記憶させる方法です。毎回必ずおやつをあげるようにすると、ブラシを見ただけで「おやつがもらえる!」と期待して寄ってくるようになる子もいます。

おやつの代わりに、猫じゃらしで遊んであげるなど、その子が喜ぶことを提供してあげるのも効果的です。

肌に当たっても痛くないブラシに変える

現在使っているブラシが猫の肌に合っておらず、痛みを感じているケースもあります。特にスリッカーブラシの先端が皮膚に当たって痛い思いをしているケースや、ブラシの毛が硬すぎて不快感を感じているケースがあります。先端に保護玉がついた肌に優しいスリッカーに変えてみたり、よりソフトな感触のラバーブラシや豚毛ブラシを試してみたりと、道具を見直してみてください。

「ブラシを変えた途端に大人しくなった」という事例は非常に多いため、いくつかの種類を試して愛猫の好みを探ってみることをおすすめします。

まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • 毛球症予防や健康チェック、絆作りのためにブラッシングは不可欠。
  • 短毛種はラバー・獣毛、長毛種はスリッカー・コームを使い分けること。
  • 嫌がる場合は時間を短くし、おやつ等のご褒美でポジティブな印象づけを行うこと。

ブラッシングは、愛猫の「気持ちいい」と飼い主の「可愛い」が重なる幸せな時間です。焦らず愛猫のペースに合わせて習慣化していきましょう。

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