ふるさと納税といえば、お肉やお米などの特産品を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、あなたの寄付が、行き場を失った猫たちの命を救う力になることをご存知でしょうか。

この記事では、ふるさと納税を通じて保護猫を支援する方法やその意義、そして具体的な手順について、詳しく解説します。大切な猫のために、そして社会のために、今できることを一緒に考えてみませんか。

ふるさと納税で行う「保護猫支援」とは？

ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付をすることで、税金の控除が受けられ、返礼品がもらえる制度です。近年、この仕組みを活用して、自治体がNPO団体などと連携し、保護猫活動を支援する取り組みが全国に広がっています。

寄付者は返礼品を受け取る代わりに、その費用分も活動資金として寄付する「返礼品なし」のプランを選ぶことも可能です。

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寄付金は保護猫のためにどう使われる？

私たちがふるさと納税サイトを通じて自治体に寄付したお金は、その自治体が定める保護猫活動のプロジェクトに充てられます。多くの自治体では、動物愛護センターの運営や、地域で保護猫活動を行うNPO法人・ボランティア団体への支援金として活用されています。

寄付金の主な使い道	具体的な内容
医療費支援	保護された猫の治療ワクチン接種不妊去勢手術などにかかる費用
シェルター運営費	猫たちが安全に過ごすための施設の家賃光熱費キャットフードや猫砂などの消耗品費
譲渡会の開催費用	新しい飼い主を見つけるためのイベント開催費用広報活動費
TNR活動の推進	野良猫を捕獲し（Trap）、不妊去勢手術を行い（Neuter）、元の場所に戻す（Return）活動

私たちの寄付は、猫を保護し、新しい家族へとつなぐまでの一連の活動を支える重要な資金となります。

今、ふるさと納税で保護猫支援が必要な理由

環境省の統計によると、2023年度の猫の殺処分数は6,899匹にのぼります。約10年前に比べて約14分の1に減少したものの、依然として犬の殺処分の約3倍という厳しい現実があります。

背景には、多頭飼育崩壊や繁殖業者からの飼育放棄、高齢者が手放すケースの増加など、深刻な問題が存在しています。保護された猫の中には病気や高齢で健康状態が悪い猫も多く、避妊去勢手術だけでなく継続的な治療が必要となるケースも少なくありません。

全国のボランティア団体が献身的な活動を続けていますが、年間100万～300万円もの医療費負担が個人にのしかかっている現状があります。ふるさと納税による支援は、こうした活動を支え、一匹でも多くの命を救うための力となるのです。

ふるさと納税で保護猫を支援するメリット

ふるさと納税で保護猫を支援することは、私たちにとっても、猫たちにとっても、そして社会にとっても多くのメリットがあります。

メリット1：税金の控除を受けながら社会貢献ができる

最大のメリットは、実質自己負担2,000円で、所得税や住民税の控除を受けながら、自分が応援したいと思う社会貢献活動に参加できる点です。本来納めるべき税金を、自分の意思で「保護猫を救う」という具体的な目的のために使うことができます。社会課題の解決に主体的に関わる、新しい納税の形といえるでしょう。

メリット2：殺処分の減少に貢献できる

あなたの寄付は、保護猫の医療費や不妊去勢手術の費用として活用され、結果的に殺処分される猫の数を減らすことに直接つながります。

一匹の猫を救うことは、未来の不幸な命を増やさないための重要な一歩です。自分の行動が目に見える形で命を救う活動に貢献できることは、大きなやりがいと満足感をもたらします。

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メリット3：自治体や団体の活動を直接応援できる

特定の自治体やプロジェクトを選んで寄付することで、地域の取り組みや、応援したい団体の活動を直接的にサポートできます。活動報告などを通じて、自分の寄付がどのように役立っているのかを知ることもでき、支援の透明性や手応えを感じやすいのも魅力です。

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ふるさと納税で保護猫支援を選ぶ際の注意点

保護猫を救いたいという純粋な気持ちを確かな支援につなげるために、寄付先を選ぶ際にはいくつか注意したい点があります。

寄付金の使い道が明確な自治体を選ぶ

寄付を募っている自治体のウェブサイトや、ふるさと納税サイトのプロジェクトページをよく確認しましょう。集まった寄付金を「どのように」「何のために」使うのかが具体的に記載されている自治体は、透明性が高く信頼できます。「保護猫の医療費として活用します」「地域のTNR活動を推進します」など、使途が明確なプロジェクトを選びましょう。

チェックポイント	確認する内容
プロジェクトの詳細説明	解決したい課題や活動内容が具体的に書かれているか
資金の使途	医療費、食費、施設運営費など、内訳が明確か
連携団体	実際に活動しているNPO法人名などが公表されているか

団体の活動報告を確認する

多くの自治体やNPO法人は、定期的に活動報告をウェブサイトやSNSで公開しています。寄付金がどのように使われ、どのような成果につながったのかを発信している団体は、信頼性が高いといえます。

寄付をする前や、した後にも、こうした活動報告に目を通し、取り組みを継続的に見守ることも、支援のひとつの形です。

保護猫支援ができるふるさと納税の選び方

保護猫支援を目的としたふるさと納税には、さまざまなプランがあります。ここでは、自分に合った選び方を4つの視点から紹介します。

寄付金の使い道から選ぶ

まず考えたいのは、「自分の寄付を何に使ってほしいか」という点です。たとえば、「病気やケガに苦しむ猫の医療費を支援したい」「一匹でも多くの子に不妊去勢手術を受けさせたい」「保護猫シェルターの運営を支えたい」など、自分が最も共感する活動内容を基準に選ぶ方法です。

全額寄付できる返礼品なしのプランを選ぶ

「返礼品は不要なので、できるだけ多くの金額を活動のために使ってほしい」と考える方には、「返礼品なし」の寄付プランがおすすめです。返礼品にかかるコストもすべて寄付金として活用されるため、より直接的な支援につながります。多くの自治体が数千円から寄付できるプランを用意しています。

応援したい自治体の取り組みから選ぶ

特定の地域に思い入れがある場合や、自治体独自の先進的な取り組みを応援したいという視点で選ぶのもよいでしょう。たとえば、殺処分ゼロを長年維持している自治体や、地域猫活動に力を入れている自治体など、姿勢に共感する場所を支援先に選ぶことができます。

猫モチーフの返礼品から選ぶ

支援の証として、何か手元に残るものが欲しいという方には、猫をモチーフにしたグッズや、猫用のアイテムが返礼品として用意されているプランもおすすめです。かわいらしい雑貨や猫のおやつ、猫砂など、自治体によってさまざまな返礼品があります。 これらを選ぶことも、巡りめぐって保護猫活動を支えることにつながります。

【関連記事】ふるさと納税で保護猫活動を支援！猫の幸せを願う“銀河をまとった猫”の返礼品

【目的別】保護猫支援ができる自治体・プロジェクト

全国には、保護猫支援に力を入れている自治体がたくさんあります。ここでは目的別にいくつかの例を紹介します。（※内容は変更される可能性があるため、詳細は各ふるさと納税サイトでご確認ください）

猫グッズの返礼品が魅力的な自治体

猫好きにはたまらない、オリジナルグッズを返礼品として受け取れる自治体です。支援しながら、自分も楽しめるのが魅力です。

自治体例	返礼品例
佐賀県獣医師会小動物部会	多くの伝統工芸作家が制作した猫モチーフの陶器や工芸品
滋賀県愛荘町	猫型コースターとキーホルダーの手作りセット

返礼品なしで活動を全力で応援できる自治体

返礼品を辞退し、寄付の全額を活動支援に充てることができるプランです。多くの自治体で導入されています。

自治体例	プロジェクト内容
埼玉県東松山市	「こころ星」保護猫活動支援（医療費、TNR活動など）
宮崎県高原町	NPO法人「咲桃虎」の犬猫保護活動支援
鹿児島県鹿児島市	鹿児島市の動物愛護活動全般を応援

寄付金の使い道が選べる自治体

寄付金の使い道を複数の選択肢から指定できる自治体もあります。より具体的に自分の意思を反映させたい方におすすめです。

自治体例	選択できる使い道の例
奈良県生駒市	「動物愛護・環境づくり」を指定して寄付が可能
栃木県那須町	「SOS保護犬活動」など、複数の支援先から選択できる

ふるさと納税で保護猫を支援できる「佐賀ニャンプロジェクト」

ふるさと納税を通じて保護猫の命を救う活動を応援できる「佐賀ニャンプロジェクト」をご存知でしょうか。ピースウィンズ・ジャパンが運営するピースニャンコが佐賀県で展開する保護猫支援プロジェクトです。

佐賀県では避妊去勢手術の助成金が出ないケースが多く、個人ボランティアが生活費を切り崩して猫たちの医療費を負担している現状があります。このプロジェクトでは、佐賀県獣医師会小動物部会と連携し、保護猫の初期医療や避妊去勢手術の費用を全額サポートしています。

ふるさと納税で寄付をすると、保護猫への医療支援に活用されるだけでなく、佐賀の伝統工芸作家が制作した猫モチーフの陶器や工芸品を返礼品として受け取れます。寄付金は、避妊去勢手術やワクチン接種などの初期医療費用に充てられ、多頭飼育崩壊を防ぐための移動手術車の導入にも役立てられる予定です。

税制優遇を受けながら保護猫の命を守り、新しい飼い主との出会いをサポートできる仕組みとなっています。あなたのふるさと納税が、小さな命を救い、猫たちに温かい家族との出会いをもたらします。

▶ピースニャンコ｜佐賀ニャンプロジェクト
▶ふるさとチョイス【ピースニャンコ】猫たちの命を救う――佐賀ニャンプロジェクト

ふるさと納税で保護猫を支援する4つの手順

ここからは、実際にふるさと納税で保護猫を支援するための具体的なステップを解説します。

手順1：自分の控除上限額を確認する

まず、ふるさと納税で控除される金額の上限を把握しましょう。上限額は年収や家族構成によって異なります。ふるさと納税サイトにある「控除額シミュレーター」を使えば、簡単にご自身の控除上限額の目安を知ることができます。上限を超えた分は自己負担となるため、注意が必要です。

手順2：寄付したい自治体とプランを選ぶ

次に、ふるさと納税サイトで「保護猫」「動物愛護」などのキーワードで検索し、応援したい自治体やプロジェクト、返礼品を選びます。この記事で紹介した選び方を参考に、ご自身の想いに合った寄付先を見つけてください。

手順3：ふるさと納税サイトから申し込む

寄付したい自治体とプランが決まったら、ふるさとチョイス、ふるなび、さとふるなどのふるさと納税サイトから申し込み手続きを行います。手続きは通常のオンラインショッピングとほぼ同じで、氏名、住所、支払い情報などを入力していきます。

手順4：税金控除の手続きを行う

寄付をした後に、税金の控除を受けるための手続きが必要です。手続きには「確定申告」と「ワンストップ特例制度」の2種類があります。

手続きの種類	対象者	特徴
ワンストップ特例制度	確定申告が不要な給与所得者で、年間の寄付先が5自治体以内の方	寄付先の自治体に申請書を送るだけで手続きが完了し、手軽
確定申告	自営業者、医療費控除などで元々確定申告が必要な方、6自治体以上に寄付した方	寄付後に送られてくる「寄付金受領証明書」をもとに確定申告を行う

ご自身の状況に合わせて、忘れずに手続きを行いましょう。

保護猫支援とふるさと納税に関するよくある質問

最後に、保護猫支援のふるさと納税に関してよく寄せられる質問にお答えします。

寄付金は本当に保護猫のために使われますか？

はい、適正に運営されているプロジェクトであれば、寄付金は保護猫のために活用されます。信頼できる寄付先を選ぶためには、本記事で紹介したように「寄付金の使い道が明確か」「活動報告がきちんとされているか」といった点を確認しましょう。自治体の公式サイトや、連携しているNPO団体のウェブサイトをチェックすることをおすすめします。

返礼品なしの寄付はできますか？

はい、多くの自治体で可能です。ふるさと納税サイトで検索する際に「返礼品なし」や「寄付のみ」といった条件で絞り込むと見つけやすいです。返礼品にかかる費用や送料もすべて活動資金に充てられるため、より多くの支援を届けたいと考える方に選ばれています。

まとめ

ふるさと納税は、単なる節税対策や返礼品をもらうための制度ではありません。それは、私たちが暮らす社会をより良くするために、自らの意思で税金の使い道を選ぶことができる仕組みです。

あなたの少しの行動が、行き場を失った猫たちの命を救い、あたたかい家族へとつなぐ大きな一歩となります。この記事をきっかけに、ふるさと納税による保護猫支援という選択肢を考えてみませんか。

佐賀ニャンプロジェクトでは、これまでに107匹の保護猫に医療支援を行い、多くの命を救ってきました。ふるさと納税を通じた寄付は、猫たちの健康を守り、新しい飼い主との幸せな出会いを実現する力になります。あなたも税制優遇を受けながら、猫への愛を、確かな支援という形で届けてみませんか？

▶ピースニャンコ｜佐賀ニャンプロジェクト
▶ふるさとチョイス｜【ピースニャンコ】猫たちの命を救う――佐賀ニャンプロジェクト

【参照】
環境省｜統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」 [動物の愛護と適切な管理]
総務省｜ふるさと納税のしくみ｜ふるさと納税の概要
国税庁｜ふるさと納税をされた方へ｜令和6年分 確定申告特集

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