愛猫との暮らし方
2025.10.31
2025.10.31

​​猫がご飯を食べない!考えられる原因と今すぐできる対処法を解説

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愛猫がいつも食べているご飯に口をつけないと、「どこか具合が悪いのかな?」と心配になりますよね。猫がご飯を食べない理由は、ささいなものから、病気のサインまで様々です。この記事では、猫がご飯を食べない時に考えられる原因と、自宅でできる対処法、そして動物病院を受診すべき症状の目安を分かりやすく解説します。愛猫の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと分かること

猫がご飯を食べない時に考えられる主な原因

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猫がご飯を食べなくなる背景には、様々な要因が隠されています。病気のような深刻なものから、フードの好みや環境の変化といった日常的なことまで、原因は多岐にわたります。まずは、どのような原因が考えられるのかを理解することが大切です。

病気や口内のトラブル

食欲不振は、多くの病気の初期症状として現れます。特に、消化器系の病気(胃腸炎など)、腎臓病、歯周病や口内炎といった口の中のトラブルは、痛みや不快感から食事を困難にしてしまいます。また、猫伝染性腹膜炎(FIP)のようなウイルス感染症が原因である可能性も考えられます。他にも、便秘や異物の誤飲など、様々な病気が食欲不振を引き起こすため、注意深い観察が必要です。

【関連記事】猫の怖い感染症『猫伝染性腹膜炎(FIP)』とは?新しい治療薬のメリット・デメリットも解説【獣医師監修】 – ピースニャンコ

ストレスや環境の変化

猫は非常にデリケートな動物で、環境の変化に敏感です。引っ越しや部屋の模様替えをした、新しいペットや家族が増えた、あるいは飼い主の生活リズムが変化した、といったことがストレスとなり、食欲が落ちてしまうことがあります。また、雷や工事の音などの大きな騒音も、猫にとっては大きなストレス要因となるのです。

フード自体に問題がある

単純に、今与えているフードが気に入らない、あるいは同じフードに飽きてしまったという可能性も考えられます。猫はグルメな一面も持っているため、フードの味や匂い、食感にこだわりがある子も少なくありません。また、フードが古くなって風味が落ちていたり、湿気っている場合も、食べなくなる原因になります。

年齢による変化

子猫や高齢猫(シニア猫)は、年齢特有の理由で食欲が落ちることがあります。子猫は消化器官が未発達なため、一度にたくさん食べることができません。一方、高齢猫は運動量の低下に伴い基礎代謝が落ちるため、必要なエネルギー量が減り、食事量も自然と少なくなります。また、嗅覚や味覚が衰えることで、食事への興味が薄れることもあります。

こんな症状は要注意!すぐに病院へ行くべきサイン

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ただのわがままや一時的な食欲不振であれば少し様子を見ても問題ありませんが、中には病気が隠れている危険なケースもあります。以下のような症状が見られる場合は、自己判断せずに、できるだけ早く動物病院を受診してください。

ぐったりして元気がない

食欲がないことに加え、ぐったりしていて元気がない、大好きなおもちゃで誘っても遊ばない、一日中寝てばかりいる、といった場合は体調がかなり悪い可能性があります。特に高齢猫の場合は、何らかの病気が進行しているサインかもしれません。

嘔吐や下痢を繰り返している

食欲不振とともに、嘔吐や下痢などの消化器症状が見られる場合は、胃腸炎や異物の誤飲、中毒など、緊急性の高い病気の可能性があります。脱水症状を引き起こす危険もあるため、早急な対応が必要です。

【関連記事】猫の下痢 便の異常に早く気づくためのポイントや受診の目安を獣医師が解説【獣医師監修】

24時間以上何も口にしていない

成猫の場合、絶食状態が36時間以上続くと「肝リピドーシス(脂肪肝)」という命に関わる病気を発症するリスクが高まります。そのため、丸一日(24時間)以上、水もご飯も全く口にしていない場合は、様子を見ずに動物病院へ連れて行きましょう。

その他に気になる症状がある

以下の表にあるような症状が見られる場合も、病気のサインである可能性が高いです。食欲不振以外の変化にも注意を払い、気になることがあれば獣医師に相談しましょう。

症状の分類具体的な症状例
全身状態体重が急に減った発熱している呼吸が速い・苦しそう
飲水量・尿水を異常にたくさん飲むおしっこの量が多い・少ないトイレに何度も行くが出ない
口の異常口臭が強いよだれが多い口を痛そうにする
行動の変化暗い場所に隠れる触られるのを嫌がる攻撃的になる

自宅でできる!猫の食欲を促すための対処法

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病気の可能性が低く、猫に元気がある場合は、ご自宅でいくつかの工夫を試してみることで、食欲が戻ることがあります。愛猫の様子を見ながら、できそうなことから試してみてください。

フードを温めて香りを強くする

猫は食事を匂いで判断する傾向があります。ドライフードやウェットフードを人肌程度に温めることで香りが立ち、食欲を刺激できます。温めすぎると火傷の原因になるため、電子レンジで数秒温める程度にし、必ず飼い主が手で温度を確認してから与えましょう。

ウェットフードやトッピングを試す

いつもドライフードを与えている場合は、嗜好性の高いウェットフードを試してみるのも良い方法です。また、現在のフードに猫用のかつお節やペースト状のおやつ、ささみの茹で汁などを少量トッピングするのも効果的です。ただし、おやつの与えすぎは栄養の偏りやさらなる偏食に繋がるため、あくまで食欲を促すきっかけとして少量に留めましょう。

食器や食事場所を見直す

猫は食事環境にも敏感です。食器が汚れていたり、ヒゲが食器の縁に当たるのを嫌がったりすることがあります。食器を清潔に保ち、ヒゲが当たりにくい広くて浅いお皿に変えてみるのも一つの手です。また、トイレの近くや人の出入りが激しい騒がしい場所は避け、猫が落ち着いて食事に集中できる静かな場所を用意してあげましょう。

スキンシップでストレスを和らげる

環境の変化などによるストレスが原因で食欲が落ちていると考えられる場合は、飼い主とのコミュニケーションが有効です。優しく撫でたり、静かに話しかけたり、おもちゃで少し遊んであげるなど、愛猫が安心できる時間を作ることでストレスが緩和され、食欲が戻ることがあります。

猫の「食べない」を防ぐための日頃のケア

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愛猫の食欲不振は、飼い主にとって心配の種です。突然の食欲不振に慌てないためにも、日頃から予防を意識したケアを心がけることが大切です。愛猫の健康な毎日を守るために、以下のポイントを実践しましょう。

定期的な健康診断を欠かさない

言葉を話せない猫にとって、定期的な健康診断は病気の早期発見・早期治療に繋がる最も有効な手段です。特に症状がなくても、年に1回(7歳以上のシニア期に入ったら半年に1回)は動物病院で健康診断を受け、獣医師に健康状態をチェックしてもらいましょう。

ストレスの少ない生活環境を整える

猫が安心して快適に過ごせる環境は、心身の健康の基本です。爪とぎやキャットタワーを設置して猫の本能を満たしてあげる、隠れられる静かな場所を用意する、清潔なトイレを維持するなど、猫の習性を理解し、ストレス要因をできるだけ取り除いてあげることが大切です。

フードの切り替えは少しずつ行う

新しいフードに切り替える際は、いきなり全てを変えるのではなく、今まで食べていたフードに新しいフードを少量混ぜ、1週間から10日ほどかけて徐々に割合を増やしていくようにしましょう。猫の警戒心を和らげ、消化器官への負担も軽減できます。

まとめ

猫がご飯を食べない原因は様々ですが、飼い主がそのサインに早く気づき、適切に対応することが重要です。元気はあるか、他に気になる症状がないか、愛猫の様子をよく観察してください。そして、少しでも不安な点があれば、迷わず動物病院に相談しましょう。

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